糖質制限しなくてもダイエットできる

ここ数年、減量、ダイエット方法としても「糖質制限ダイエット」というものがちまたで広まっているみたいですが、これにはかなり誤解があります。

まず糖質、あるいは炭水化物(糖質+食物繊維)は「制限してはいけない」ものだからです。

もちろん全く制限なしという事ではありません。現時点で糖質を摂りすぎている人、例えばマラソンやサッカー・ラグビー選手でもないのに、一日の総摂取カロリーの内70%以上を糖質からとってるような場合だと、これを60%から50%程度に制限する必要があります。逆に言うと、減量やダイエットであっても50%以上は糖質からカロリーを摂取する必要があるという事です。

糖質は脳や筋肉を動かすためのエネルギーです。「糖質を一切カットすれば代わりに脂肪が使われる」というような都合のいいことにはなりません。糖質エネルギーが枯渇すると筋肉その他のタンパク質を異化して糖質の代わりのエネルギーとして使うので、極端な糖質制限をするとLBM(除脂肪体重)が減ってしまうことになります。タンパク質は筋肉だけではなく皮膚、内蔵、骨など体のあらゆる組織を構成しています。糖質を摂っても適切な栄養バランスとトレーニングで充分ダイエットする事はできます。

ただし極度の肥満の方や糖に関する疾患などの場合はまた別です。専門医の判断が必要だと思います。