EAA必須アミノ酸の飲み過ぎに注意?

今”流行ってる”サプリメントと言えば「EAA」でしょうか。

EAA(Essential Amino Asid)とは9種類の必須アミノ酸のことです。筋肉を構成するタンパク質は20種類のアミノ酸からできていますが、そのうち体内で合成できない9種類のアミノ酸があります。それがEAAです。それ以外のアミノ酸はNEAA(Non Essential Amino Asid)と言います。

体内で合成できないので外から必ず補給しなければならないアミノ酸ということですが、もちろんタンパク質の原料であるのでタンパク質を摂れば同時にEAAもNEAAもとれています。

ではこのEAAをサプリメントとして摂取するとどんな効果があるのかというエビデンスと言えるほどの明確な科学的な論拠はまだありません。なのでトレーニング中にEAAドリンクを飲んで何か特別な効果があるかどうかというのはわかりません。

トレーニング中に飲むアミノ酸と言えば以前からBCAAというアミノ酸サプリメントがありますが、BCAAとは9種類の必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンが、1:2:1の比率で筋肉で代謝される状態のものです。筋肉内で代謝される事ははっきりしているので、運動中の筋肉の分解を抑えグルコースが不足した時のエネルギーとして働く効果があります。

なので運動中は、タンパク質が分解される事はあってもアミノ酸からタンパク質が合成される事はほとんどないので、筋肉内のみで代謝される事がわかっているBCAAをドリンクに入れて補給した方がEAAより効率的だと思います。むしろEAAはトレーニング直後のタンパク質補給にプロテインの代わりに飲むと良いと思います。なぜならタンパク質よりアミノ酸を直接飲んだ方が吸収が速いからです。

注意しなければならないのは、トレーニング前にプロテインを飲み、さらにトレーニング中にEAAを飲む、というやり方。先に飲んだプロテインが胃で消化されアミノ酸に分解されて腸で吸収され運動中に血中に流れます。そのアミノ酸にはもちろんEAAも含まれており、そこにさらにEAAサプリメントで補給する必要がはたして・・・

アミノ酸はとりすぎると、余分なアミノ酸は腎臓に運ばれ尿として排出されるか腎臓で再吸収されます。再吸収されたアミノ酸はグルコースに変換されエネルギーとして使われるか脂肪の合成に使われてしまいます。腎臓にも負担をかけるのでとりすぎには要注意です。